詰め物パスタ：イタリアには何種類ある？

このパスタの本当の起源をたどることは困難ですが、詰め物パスタ、特にラビオリは、ルネッサンスの宮廷で富裕層が食べる美食として、12世紀から13世紀にかけて誕生したと考えられています。 

Pomìがお届けするこの記事では、イタリアには一体何種類の詰め物パスタがあるのか、その発祥地とは、そしてこの上なく美味な各パスタ独特の特徴を見ていきましょう。
 

ショート、ロング…詰め物パスタ！イタリアのパスタ全種類をご紹介

詰め物パスタとは、肉やチーズ、野菜、または味わい深い多様な素材を組み合わせた具材を、薄いパスタ生地で包み込んだものです。驚くほど多種多様なこのパスタは、地域ごとに異なるバラエティに富んだ形状や味付けが魅力。 

イタリアの伝統の豊かさを存分に堪能するには、幅広い種類とバリエーションを考慮する（そして味わう）ことが欠かせません。繊細な生地が特徴のエミリア地方のトルテリーニから、生地が厚めのピエモンテのアニョロッティまで、一口ごとに本格的なイタリアを体験できる味覚の旅が楽しめます。
 

イタリアの詰め物パスタ：地域による違い

イタリアの名物である詰め物パスタの本質をなすのが地域差です。作り方と調理方法において基本的な役割を果たしています。実際に、地域ごとに伝統的なレシピ、独特の具材、特有の調理法があるのです。 

早速、そのバリエーションを一つひとつ見ていきましょう。この魅力的な旅では、イタリア料理の豊かさと多様性を理解し、その微妙な違いを発見できるはずです。
 

イタリア北部と中部の典型的な詰め物パスタ

• ラビオリ：詰め物をした四角いパスタ。イタリア全土に広まっており、地域によってさまざまな形があり、具材も異なります。
• トルテッリーニ：古代の女神アフロディーテのおへその形をした小さな宝石のようなパスタ。エミリア＝ロマーニャ州とマルケ州で広く食されており、伝統的に肉かチーズ、またはこの2つが詰められています。
• カッペッレッティ：一般にトルテッリーニよりも大きめで、伝統的にブロード（イタリアの出汁）に入れて食べます。これもエミリア＝ロマーニャ州とマルケ州の特徴的なパスタです。
• アニョロッティ：ピエモンテ州とリグーリア州発祥の小さな詰め物パスタ。通常は肉か野菜が詰められています。
• トルテッリ：ロンバルディア州、エミリア＝ロマーニャ州、トスカーナ州で人気のトルテッリーニの大きいバージョン。肉や野菜、チーズなどのグルメな具材が入っています。
• メッツェルーネ：半円形で、トレンティーノ=アルト・アディジェ州の典型的なパスタ。多様な味付けがありますが、大半は野菜ベースです。
• サッケッティーニ：カッペッレッティに似た、薄い生地のパスタ。ロンバルディア州とエミリア＝ロマーニャ州で広く普及しています。
• アノリーニ：トルテッリーニに似た詰め物パスタ。これもエミリア＝ロマーニャ州とロンバルディア州で主に食されています。
• トルテッローニ：トルテッリのキングサイズバージョン。エミリア＝ロマーニャ州発祥で、伝統的にリコッタチーズとほうれん草かカボチャが詰められています。
• パンソティ：リグーリア州を代表する珠玉の生パスタ。通常はハーブとチーズが詰められています。

南イタリアと島々の典型的な詰め物パスタ

• カルツォーネ：、詰め物をして三日月形に折ったフォカッチャ。 肉やチーズ、野菜など幅広い具材が入った、南イタリアと島々の典型的な料理。
• パンツェロッティ：プーリア州とバジリカータ州発祥の詰め物をして揚げた小さなフォカッチャ。大抵は、トマトとモッツァレラチーズが詰められています。
• シュシェッドゥ：詰め物をした小さなボール状のパスタを肉のブロードで食べる典型的なシチリア料理。
• クルルジョネス：サルデーニャ島のラビオリ。三日月形が特徴で、ジャガイモ、ペコリーノ、ミントが詰められています。
• 詰め物をしたパッケリ：大きなチューブ形のパスタに肉とチーズを混ぜた具材を詰めた、カンパーニャ州の名物。
• サーニェ・ンカンヌラーテ：詰め物をした細長いパスタをねじるように丸めてトマトソースで味付けした伝統的なシチリア料理。
• カネロニ：チューブ状のパスタに肉、リコッタチーズ、またはほうれん草を詰めた、カンパーニャ州、シチリア州、プーリア州の典型的なパスタ。
• リコッタチーズのラビオリ：シチリア州とカラブリア州の名物。通常はフレッシュトマトのソースで味付けします。
• ピッツィコッティ：通常はトマトとチーズが詰められた、プーリア州の典型的なラビオリ。

詰め物パスタの味付けに関するアドバイス

具材や生地の風味を最大限に引き出すため、このタイプのパスタの味付けには細心の注意が必要です。パスタの種類や各々の好みによって合わせるソースは様々ですが、必ず合う定番の組み合わせがいくつかあります。

たとえば、トルテッリーニは、肉のブロードか、バターとセージで味付けるのがおすすめ。リコッタチーズとほうれん草を詰めたラビオリは、フレッシュトマトとバジルの軽いピューレとの相性が抜群です。重要なのは、パスタとソースのバランスです。料理を重くすることなく、味を引き立てるような組み合わせが理想的。

そこで、トマトソースと相性抜群の詰め物パスタの例を3つご紹介します。

• リコッタチーズのラビオリ、トマトとバジルのソース。
• 詰め物をしたパッケリ、トマトと唐辛子のソース。
• オーブン焼きカネロニ、トマトソース、すりおろしたパルミジャーノチーズ添え。
•  

100%イタリア産Pomìのトマトをベースにした
レシピをすべてご覧ください！